「定期預金を解約する人が増加」はどう受け止めるべき?

現時点では、次のように整理するのが適切です。

  • 定期預金を中途解約した人数を示す公的統計はない
  • 全国的に解約者が増加しているとは断定できない
  • 満期後の引き出しや銀行間の預け替えもある
  • 解約理由が不動産投資とは限らない
  • 金利や老後資金を理由に預金を見直す人はいると考えられる

つまり、「定期預金を解約する人が急増しているから、自分も解約したほうがよい」という判断は適切ではありません。

重要なのは、ほかの人が解約しているかどうかではなく、自分がその資金をいつ使うのか、解約後に何へ使うのかを明確にすることです。

定期預金を解約して不動産投資へ移すのはあり?

定期預金を解約した資金を不動産投資へ回すこと自体は、選択肢の1つです。自己資金があれば、投資用物件の頭金や購入時の諸費用に充てられます。

しかし、定期預金と不動産投資では、お金の性質が大きく変わります。

比較項目定期預金不動産投資
主な収入預金利息家賃収入・売却益
元本預金保険制度の範囲内で保護される購入価格や売却価格が変動する
換金のしやすさ中途解約の手続きで引き出せる売却まで時間がかかる場合がある
維持費原則として大きな維持費はない管理費、修繕費、税金などがかかる
収入の安定性契約条件に基づく利息空室や家賃下落で変動する
管理の負担比較的少ない物件や入居者の管理が必要

定期預金よりも不動産投資の表面利回りが高く見えても、その数字がそのまま手元に残るわけではありません。

不動産投資では、家賃収入から管理費、修繕費、税金、保険料、入居者募集費などが差し引かれます。空室になれば家賃が入らない一方、ローン返済や維持費の支払いは続きます。