厚生労働省や中小企業庁が公表している働き方改革の成功例を参考に、企業の取り組みと成功事例を具体的に紹介します。
生産性を向上させる取り組み
生産性を向上させるには、無駄な業務を減らし、効率よく仕事を行う必要があります。生産性を向上させることで残業時間を減らすことにもつながります。いままで人の手で行っていたことをコンピュータに任せたり、無駄な業務を減らすことで大幅な改善が見られることもあるようです。
- 業務システムの見直し
- コンピューターの導入
- 無駄な会議を減らす
- 業務の見える化
事例を紹介
新潟県にある株式会社サカタ製作所では、専門家を招いた社内講習会で長時間労働の弊害を指摘されたことをきっかけに、生産性向上の取り組みを開始しました。
具体的には業務システムのコンピュータを新しくし、最適な生産計画を作成したり、見積もりを効率化を行いました。
その結果、これまで3日かかっていた作業を5分に短縮し、一人あたりの付き残業時間を18時間から1時間に削減することに成功しました。
残業時間を削減
残業時間を削減するには無駄な業務を見直したり、業務のプロセスを改善しなければなりません。顧客とやり取りする書類を共通化して互いの手間を減らしたり、あえて、残業をしない日を設けることで集中して作業に取り組む環境を整えたりすることも一つの方法です。
- 顧客を巻き込んだ業務の効率化
- 毎週1日、ノー残業デーを設定
- 業務効率向上目標の数値化
- 残業申請制度を導入し無駄な残業を削減
事例を紹介
京都府の飲食業「株式会社minitts」では人手不足を解消するため、ランチタイムで1日100食限定の売り切りを開始して売り切れ次第営業を終了する仕組みを導入しました。これにより残業をなくすことに成功しています。
社員のスキルアップ
社員のスキルアップを図ることで作業時間をスリムアップし、業務の効率化をはかることもできます。一人ができる作業量の増加や品質の向上により、残業時間の削減が期待できます。そうなれば、社員は休みを取得しやすくなりワークライフバランスを取りやすくなるため、定着率が向上し人事コストを削減できるでしょう。
- 従業員の多能工化
- ジョブローテーションの導入
事例を紹介
宮城県の酒造メーカー一ノ蔵では、定期的に職場や職務を変更して社員の色々な作業を経験させる機会を作っています。
一人ひとりの作業効率が向上することで残業時間を月平均1.4時間に抑制し、有給休暇取得率を60%まで向上させました。