働き方改革の課題

売上の低下

業務の見直しをせず、年次有給休暇の取得や残業時間の削減だけを進めてしまうと、仕事の処理量が減ってしまうため売り上げが減少してしまいます。売上を確保するには生産性を向上させ、少ない人数でも仕事を処理できる体制を整えなければなりません。

人件費の増加

働き方改革によって中小企業にも月60時間以上の時間外労働については割増率50%以上の割増賃金の支払義務が生じるようになりました。また、同一労働同一賃金の実施により非正規雇用の労働者の賃金も正規雇用並みにすることが求められ、人件費の上昇が見込まれます。

労働者の負担増加

企業が残業を抑制するようになると、労働者は限られた時間で成果を上げなければなりません。仕事を自宅に持ち帰ったり、納期のプレッシャーに追われたり、少ない人数で現場の仕事をこなすなど、労働者一人当たりの負担増加が懸念されます。

課題の解決策

自社の問題点を把握する

課題を解決するには自社の問題を正確に把握することが必要です。現状把握をせずに現場に数値目標だけ提示しても、労働者のモチベーションを低下させ、かえって労働生産性の低下を招く恐れがあります。適切な対策を打つため、現状分析に力を入れましょう。

業務の無駄を省く

現状分析の過程で業務のフローを見直す必要があります。業務のどの部分がボトルネックになっているのか見つけ出し、その解消に努めます。ボトルネックの解消ができれば仕事の負担が軽減され、少ない人数で業務ができるようになるでしょう。

必要な人員を確保する

無駄を省いたら必要な人員の確保や再配置を行います。人員を増やすというと労働生産性を上げる働き方改革に逆行すると思われるかもしれませんが、今まで必要な部門に適正な人数が配置されていないために生産性が低下していたかもしれません。人員の適正配置によって無駄を省き、労働者の負担軽減と売上アップを狙います。