消費税の計算方法

消費税の計算方法は一般課税(本則課税)と簡易課税があります。一般課税と簡易課税は、事業者が消費税を納付する際の計算方法の違いです。控除の対象となる仕入れの消費税額の計算方法に関する違いであるため、消費者として消費税を支払う時の額に違いはありません。

一般課税の計算方法

一般課税は、多くの企業で取り入れられている課税方式です。実際に売上にかかった消費税から、実際に支払いにかかった消費税を差し引いて計算する方式です。

500円の商品を仕入れて、1000円の商品を売った場合を考えましょう(消費税率10%)。仕入れに支払った消費税は50円、売り上げたときにかかった消費税は100円です。売上にかかった消費税100円から仕入れにかかった消費税50円を引いて、50円が一般課税で納めるべき消費税です。

簡易課税の計算方法

一定規模以上の企業では一般課税での計算が原則となりますが、小規模事業者は簡易課税という計算方式も取り入れることができます。

簡易課税では、仕入れ時に支払った消費税額を差し引くかわりに、「受け取った消費税額×業種ごとの一定の割合(みなし仕入率)」を消費税額とすることができます。簡易課税を取り入れると細かな計算が不要になるのがメリットです。

簡易課税を選択できるのは、以下2点の基準を満たした事業者のみなので、注意が必要です。

  • 2期前の課税売上高が5,000万円以下
  • 管轄税務署に届出書を提出している