データセンター株は、AI時代の成長テーマとして注目されています。

そのため、「本命銘柄はどれか」「低位株で大化けする銘柄はあるか」と気になる人も多いでしょう。

しかし、テーマ株は期待先行で株価が動きやすく、初心者が勢いだけで買うと大きな損失につながることがあります。この記事では、データセンター株の本命を探す前に確認したいリスクを解説します。

データセンター株の本命探しで注意したいこと

データセンター株の本命を探す前に、まず理解したいのは「関連していること」と「利益が出ていること」は別だという点です。

企業がデータセンター関連の事業を持っていても、その売上が小さい場合があります。また、売上は増えていても、設備投資や人件費が重く、利益が伸びていないケースもあります。

本命銘柄を探す場合は、ニュースの見出しだけで判断せず、決算資料や事業説明を確認することが大切です。

テーマ株は期待先行で株価が動きやすい

データセンター株は、AIや電力需要の拡大といったわかりやすいテーマがあるため、投資家の関心が集まりやすい分野です。

IEAは、データセンターの電力消費が2030年に約945TWhへ増えるとの見通しを示しており、電力・冷却・通信インフラの重要性は高まっています。(※1)

ただし、テーマが強いほど、株価が先に上がりすぎることがあります。実際の業績が追いつかない場合、期待がはがれて株価が急落することもあります。

低位株・大化け狙いで確認すべきポイント

実際にデータセンター関連の売上があるか

低位株や小型株では、「データセンター関連」と紹介されていても、実際の売上規模が小さい場合があります。

会社の決算資料や事業説明で、データセンター向けの売上がどの程度あるのかを確認しましょう。売上比率が低い場合、テーマとして注目されても業績への影響は限定的かもしれません。

利益につながっているか

売上が増えていても、利益が出ていなければ注意が必要です。

データセンター関連事業では、設備投資や研究開発費が先行することがあります。売上が伸びても、利益率が低い場合や赤字が続いている場合は、株価が不安定になりやすいです。

資金調達や財務面に不安がないか

低位株では、財務面の確認が特に重要です。

自己資本比率が低い、営業キャッシュフローが赤字、借入金が多い、増資を繰り返しているといった企業は、株価が大きく動きやすくなります。

大化けを狙う前に、企業が事業を継続できる財務体力を持っているかを確認しましょう。

データセンター投資は電力の制約まで見る

データセンターは、サーバーや建物だけでなく、大量の電力が必要です。

そのため、電力供給、送電網、発電設備、冷却設備、非常用電源などが整っていなければ、計画通りに施設を増やせない可能性があります。

データセンター関連株を見るときは、「需要が増える」という話だけでなく、「電力やインフラの制約があるか」を確認することが大切です。

設備投資が増えても全企業が恩恵を受けるとは限らない

データセンター投資が増えると、関連企業すべてが利益を得るように見えるかもしれません。

しかし、実際には恩恵を受ける企業と、そうでない企業に分かれます。競争が激しい分野では、売上が増えても利益率が下がることがあります。また、大型案件を受注しても、採算が悪ければ利益につながりません。

投資判断では、受注額だけでなく、利益率、営業利益、キャッシュフロー、設備投資負担を確認しましょう。

短期テーマではなく企業ごとの実力を確認する

テーマ株は短期的に大きく動くことがあります。しかし、長く株価が上がるためには、企業の実力が必要です。

データセンター株を見るときは、以下の点を確認しましょう。

  • データセンター関連の売上比率
  • 利益率の推移
  • 財務の安定性
  • 競合との違い
  • 主要顧客の分散度
  • 配当や株主還元の方針
  • 株価が期待を織り込みすぎていないか

証券口座で銘柄情報を見る場合は、株価チャートやPER、PBR、配当利回りだけでなく、決算短信や会社説明資料も確認すると判断しやすくなります。

初心者は集中投資よりも分散を意識したい

低位株や大化け銘柄を狙う投資は、うまくいけば大きな利益を得られる可能性があります。しかし、その分リスクも大きくなります。

特に50代以上が老後資金を意識して投資する場合、1銘柄に集中する投資は慎重に考える必要があります。

個別株に投資する場合でも、複数銘柄に分ける、ETFや投資信託も組み合わせる、投資金額を抑えるなどの工夫が必要です。

50代以上は生活資金と投資資金を分けて考える

データセンター株は、AI時代の成長テーマとして魅力があります。しかし、注目されているテーマほど株価が大きく上下しやすくなります。

50代以上が投資をする場合は、生活費、医療費、老後資金、急な出費に備える預金を確保したうえで、余裕資金の範囲で検討しましょう。

大化けを狙うよりも、まずは大きな失敗を避けることが大切です。テーマ性、業績、財務、株価水準、分散投資を確認し、自分に合ったリスクの範囲で判断しましょう。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。

出典:
※1:IEA「Energy demand from AI」