「健康診断でカリウムについて言われた」「医師にカリウムを意識するよう言われた」――そんなきっかけでこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。この記事では難しい用語を使わず、カリウムの基礎をわかりやすくまとめました。

この記事でわかること
・カリウムが体内でどんな存在か(量・居場所)
・体内に存在する3つの観点
・多すぎ・少なすぎたときに起こること

カリウムとは――体内に約200g存在するミネラル

カリウムは、カルシウムやマグネシウムと同じ「ミネラル(無機質)」の一種です。元素記号は K、英語名は Potassium。体内にはおよそ 200g 含まれており、体重の約0.2%に相当します。

出典:健康長寿ネット

このカリウムの約98%は細胞の中に存在し、残りの2%が血液や体液に溶けて全身を巡っています。液体に溶けると電気を帯びる「電解質」として機能し、食事から摂取して余分な分は腎臓を通じて尿で排出されます。

カリウムに関する3つの観点

1. 細胞内外の水分・浸透圧について

細胞の内側にはカリウムが多く、外側にはナトリウムが多い状態が知られています。この濃度差が細胞内の水分量(浸透圧)に関係すると考えられています。

2. 神経や筋肉と電解質の関係

神経が信号を伝えるとき、筋肉が収縮するとき、カリウムとナトリウムが細胞を出入りして電気信号が発生します。心臓の筋肉でもカリウムとナトリウムが出入りすることが知られています。

3. カリウムとナトリウムの排泄について

カリウムはナトリウムの排泄に関わる電解質として知られています。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット

カリウムが多すぎる・少なすぎると起こること

状態主な原因体に現れること
少なすぎる(低カリウム血症)嘔吐・下痢・利尿薬の長期使用倦怠感・筋肉のけいれん・動悸・便秘
多すぎる(高カリウム血症)腎機能の低下・過剰なサプリ摂取疲労感・手足のしびれ・不整脈

血中のカリウム濃度が 3.5 mmol/L を下回ると「低カリウム血症」と診断されます。

出典:くすき内科クリニック

血中カリウム値の異常は血液検査で確認できるため、上記のような症状が続く場合は医療機関にご相談ください。

腎機能が正常な方は通常の食事で過剰になることはほぼありませんが、腎機能が低下している方はカリウムの排泄が難しくなるため注意が必要です。

食事とカリウムについて

食事摂取基準と現状の数値については別記事で整理しています。

カリウムは水溶性のため、ゆでると水に溶け出す性質があります。野菜を生のまま食べた場合と加熱した場合ではカリウム含有量が異なることが知られており、煮汁にもカリウムが溶け出します。具体的な食品については「カリウムが多い食べ物」の記事で紹介しています。

まとめ
・カリウムは体内に約200g存在するミネラルで、98%は細胞の内側にある
・水分・浸透圧・電解質・ナトリウム排泄という3つの観点から研究されているミネラルである
・食事内容が気になる場合は医療機関や栄養士にご相談ください