カリウムは体内の電解質バランスに関わるミネラルの一つです。血中濃度の低下は「低カリウム血症」と呼ばれ、血液検査によって診断されます。本記事では低カリウム血症で報告される症状と原因の概要を医療資料をもとに整理します。気になる症状がある場合は自己判断せず、まず医療機関にご相談ください。

この記事でわかること
・低カリウム血症で報告されている症状(軽度〜重度の段階別)
・日常生活でカリウムが不足しやすい原因
・どのような状態になったら医療機関に相談すべきか

カリウム不足で現れる主な症状

カリウムは体内に電解質として存在するミネラルの一つです。血中のカリウム濃度が基準値を下回る状態は「低カリウム血症」と呼ばれ、医療機関での対応が必要になる場合があります。

出典:MSDマニュアル家庭版

血中濃度は3.5mmol/L未満で「低カリウム血症」と診断され、3.0mmol/L未満で手足の脱力が現れる場合があり、MSDマニュアル家庭版によれば2.5mmol/L未満では多くの場合に症状が見られると報告されています。

段階目安の血中濃度主な症状
軽度3.0〜3.5mmol/L全身のだるさ・倦怠感、食欲不振
中等度2.5〜3.0mmol/L足のつり・筋肉けいれん、動悸・不整脈感、便秘
重度2.5mmol/L未満手足の麻痺・歩行困難、強い不整脈、意識障害

症状が続く場合は自己判断せず、医療機関にご相談ください。

カリウムが不足しやすい原因

カリウム不足の原因は「①摂取不足」「②排出亢進」「③体内移動」の3つに分類されます。

① 摂取不足:野菜・果物が少ない食生活が当てはまります。国民健康・栄養調査(2019年)によると、成人の平均摂取量は食事摂取基準の目標量を下回っています。

出典:厚生労働省

② 排出亢進:嘔吐・下痢・大量発汗でカリウムが体外に失われやすくなります。多量飲酒との関連が報告されています。医師から処方された利尿薬を長期服用している方は、担当医にご確認ください。

出典:MSDマニュアル家庭版

③ 体内移動:インスリンが過剰に働くとカリウムが血液中から細胞内へ移動し、血中濃度が低下することがあると指摘されています。

カリウムを含む食品について

カリウムを含む食品の詳細は別記事で紹介しています。症状が気になる場合は自己判断せず医療機関にご相談ください。

受診の目安と注意点

以下のような状態が続く場合は、医療機関(内科・かかりつけ医)にご相談ください。

  • 原因不明のだるさや脱力感が数日以上続く
  • 足のつりや筋肉のけいれんが繰り返し起こる
  • 動悸や脈の乱れを繰り返し感じる
  • 利尿薬などの薬を服用中に上記の症状が気になる

低カリウム血症は血液検査で診断できます。軽度の場合は食事指導、より低下が見られる場合は内服薬や点滴による対応が検討されます。

まとめ
・低カリウム血症では、軽度のだるさ・倦怠感から足のつり・動悸、重度では麻痺・不整脈へと段階的に症状が現れるとされています
・主な原因は「摂取不足」「嘔吐・下痢・利尿薬による排出亢進」「細胞内移動」の3つです
・症状が続く場合は自己判断せず、医療機関にご相談ください