尿酸値が上がる仕組み――産生と排泄のバランス
尿酸はDNA・RNA・ATPなどが体内で分解されて生じる老廃物で、約7割が腎臓から尿として排泄されます。血中尿酸値が7.0 mg/dL を超えると高尿酸血症と診断されます。
高尿酸血症は原因によって3タイプに分類されます。
| タイプ | 内容 | 割合(目安) |
|---|---|---|
| 排泄低下型 | 腎臓からの排泄が少ない | 約60% |
| 産生過剰型 | 体内での産生が増える | 約20% |
| 混合型 | 両方が重なる | 約20% |
排泄低下型が約60%を占めるため、食べ過ぎ・飲み過ぎだけが原因ではないことがわかります。
食事・飲み物が尿酸産生に関わる主な要因
食事由来のプリン体は尿酸全体の20〜30%程度に過ぎません。それでも以下の食品・飲料は注意が必要とされています。
出典:曽我内科・皮フ科
- プリン体が多い食品: レバー、白子、マイワシ干物、魚卵など
- 果糖を含む飲料: 清涼飲料水やエナジードリンク。果糖は尿酸産生に関わるとされています
- アルコール全般: 種類を問わず産生と排泄の両方に影響することがあるとされています
プリン体の1日摂取は400 mg 以内が推奨されています。
出典:気になる尿酸値.jp
女性と尿酸値――ホルモンと閉経後の変化
女性ホルモン(エストロゲン)は腎臓の尿酸トランスポーターに作用して尿酸再吸収を抑え、排泄に関わると考えられています。このため閉経前の女性は尿酸値が低く保たれやすい傾向があります。
閉経後はエストロゲンの分泌が低下し、尿酸値が上昇しやすくなります。疫学調査では女性の尿酸値は閉経後に上昇する傾向が見られます。閉経後に尿酸値が気になる場合は、医療機関にご相談ください。
食事以外で尿酸排泄に関わる原因(体質・肥満・脱水)
食事とは別に、次の要因も尿酸値に関わるとされています。
- 体質・腎機能: 腎臓からの排泄能力は個人差が大きく、高血圧や糖尿病などが腎機能に影響することもあります
- 肥満: 内臓脂肪がインスリン抵抗性を高め、尿酸排泄を妨げる方向に働くとされています
- 脱水・ストレス: 水分不足は尿酸濃度上昇に関わります。1日2リットルの水分摂取が推奨されています
まとめ
- 高尿酸血症の約60%は「排泄低下型」で、食事だけが原因ではありません
- 果糖(清涼飲料水)とアルコール全般が尿酸産生に関わる主な食事要因です
- 女性ホルモン(エストロゲン)は尿酸排泄に関わり、閉経後は尿酸値が上昇しやすくなります
- 体質・肥満・脱水・ストレスも尿酸値を高める要因となります
