具体的な計算例

実際にどう計算されるのか、具体的なケースで見てみましょう。

例1:東京23区・66歳単身者(収入なし)

項目金額
生活扶助(第1類)46,460円
生活扶助(第2類)27,790円
住宅扶助53,700円
特例加算1,500円
合計(最低生活費)129,450円
収入0円
支給額129,450円

例2:岡山市(2級地-1)・3人世帯(35歳・33歳・3歳)収入なし

項目金額
生活扶助(第1類合計)96,555円
生活扶助(第2類)44,730円
住宅扶助45,000円
児童養育加算10,190円
特例加算(3人分)4,500円
合計(最低生活費)200,975円

収入がある場合の計算

「パートで少し稼いでいるけど、生活保護はもらえる?」という疑問は多いです。答えは「はい、差額が支給されます」。ただし、就労収入にはうれしい仕組みがあります。

勤労控除(基礎控除)の仕組み

就労による収入には「基礎控除」が適用され、収入の一部が差し引かれずに手元に残ります。これは「働いた方が得になる」ようにするための仕組みです。

たとえば月収8万円の場合、基礎控除は約2万円。つまり収入のうち約2万円は「なかったもの」として計算され、その分だけ支給額が増えます。

例3:東京23区・40歳単身者 パート月収8万円の場合

項目金額
最低生活費130,000円
パート収入80,000円
基礎控除−20,400円
認定収入(80,000−20,400)59,600円
支給額(130,000−59,600)70,400円
手取り合計150,400円

注目していただきたいのが、手取り合計が最低生活費の130,000円よりも多い150,400円になっている点。基礎控除のおかげで、働けば働くほど手元に残るお金が増える仕組みになっているんです。「生活保護をもらうと働いても損する」というのは誤解です。

基礎控除額は収入の額によって段階的に変わります。おおよそ収入の15〜25%程度が控除されるイメージです。収入が増えれば控除額も増えるので、就労のモチベーションが保たれるよう設計されています。

なお、収入には給与だけでなく、年金、児童手当、仕送りなども含まれます。ただし、お祝い金や少額の臨時収入は「収入認定除外」として差し引かれない場合もあります。詳しくはケースワーカーに確認しましょう。

まとめ

生活保護の支給額は「最低生活費 − 世帯の収入」で計算されます。

金額は住んでいる地域(級地)、世帯人数、年齢によって異なり、東京23区の単身者で月額約13万円、3人世帯で月額約23万円が目安です。母子家庭には母子加算が上乗せされます。

2026年10月からは特例加算が1人あたり月2,500円に増額されることも決まっています。また、働いている場合は基礎控除があるため、働いた分だけ手取りが増える仕組みです。

「自分の場合はいくら?」と気になる方は、お住まいの福祉事務所に相談してみてください。