尿酸とは――プリン体が分解されてできる老廃物

尿酸は、細胞の核酸(DNA・RNA)やエネルギー物質(ATP)の構成成分である「プリン体」が体内で分解されてできる老廃物です。いわば新陳代謝の「燃えカス」にあたります。

出典:日本痛風・尿酸核酸学会

よく「プリン体 = 尿酸」と混同されますが、プリン体はエネルギーをつくる物質であり、尿酸はその分解後に残る老廃物です。なお食事由来のプリン体は尿酸全体の20〜30%程度に過ぎず、残りは体内での生成・排泄バランスで決まると言われています。

出典:総仁会ひまわり内科皮膚科

尿酸の体内での働きと生成・排泄のしくみ

健康な成人では1日に約0.6〜0.7gの尿酸が作られ、ほぼ同量が排泄されることでバランスが保たれています。排泄経路は約7割が腎臓を経て尿として体外へ出て、残りは腸管からも排泄されます。

出典:日本痛風・尿酸核酸学会

尿酸は体に悪いとだけ思われがちですが、血中での生理的な役割についても研究が続いており、過剰になると様々なリスクを伴うことが分かっています。

出典:東京大学病院予防医学センター

尿酸の基準値と「高い・低い」の目安

血液中の尿酸濃度(血清尿酸値)は mg/dL という単位で測定されます。一般的な正常範囲は 2.1〜7.0 mg/dL とされています。

出典:東京大学 保健センター

値(mg/dL)判定の目安
2.1 未満低値(要確認)
2.1〜7.0正常範囲
7.1〜7.9軽度異常
8.0〜8.9要再検査
9.0 以上要精密検査

7.0 mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます。尿酸が血液に溶けきれない量(溶解限界)に近づくためです。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット

基準値を外れたら気をつけたいこと

尿酸値が高い状態が続くと、溶けきれなくなった尿酸が結晶化し始めます。これが関節に沈着すると炎症を起こし「痛風発作」につながる可能性があると言われています。足の親指の付け根が好発部位として知られています。

出典:いすゞ病院

腎臓への負担・尿路結石・動脈硬化などのリスクとの関連も報告されており、高尿酸血症は自覚症状がないため健診の数値に注意が必要です。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット

逆に値が2.0 mg/dL以下と極端に低い場合も、運動後急性腎障害のリスクがあるとされています。気になる数値が出たら医療機関にご相談ください。

出典:東京大学 保健センター

まとめ

  • 尿酸はプリン体が分解された老廃物で、食事由来は全体の20〜30%程度
  • 体内では1日約0.6〜0.7gが産生・排泄され、腎臓が主な排泄経路
  • 正常範囲は2.1〜7.0 mg/dL。7.0を超えると高尿酸血症の診断基準
  • 気になる数値が出たときは自己判断せず、医療機関に相談を