受給できないケースとその理由
すべての人が生活保護を受給できるわけではありません。以下のようなケースでは、申請が却下される可能性があります。
まとまった預貯金がある場合や、すぐに売却・活用できる不動産や有価証券がある場合は、まずそれらを生活費に充てることが求められます。預貯金の目安は「最低生活費の半月分」程度。それを超える貯金がある場合は、使い切ってから再度申請することになります。
健康で働ける年齢にもかかわらず、求職活動を一切行っていない場合は却下される可能性があります。ただし、「働く意思はあるが仕事が見つからない」場合は受給できます。ハローワークへの登録・通所など、求職活動の実績が求められます。
世帯全員の収入を合計して最低生活費以上になる場合は対象外です。ただし、収入には「収入認定除外」という仕組みがあり、就労収入の一部は控除されます。実際の収入がギリギリの場合は、控除後の金額で判定されるため受給できる場合もあります。
福祉事務所の窓口で「あなたは対象外です」「まだ若いのだから働けるでしょう」などと言われ、申請を受け付けてもらえないケースが報告されています。これは「水際作戦」と呼ばれる不当な対応で、違法です。
生活保護の申請は国民の権利です。窓口で申請を拒否された場合は、以下の方法を検討してください。
- 「申請します」と明確に意思表示する(口頭でも申請は有効)
- 法テラス(0570-078374)に相談する
- お住まいの地域の生活保護支援団体に相談する
却下された場合の対処法
申請が却下された場合でも、諦める必要はありません。
1. 審査請求(不服申立て):却下通知を受け取った日から3か月以内に、都道府県知事に対して審査請求ができます。
2. 再申請:状況が変わった場合(資産を使い切った、病状が悪化したなど)は、再度申請できます。回数制限はありません。
3. 専門家への相談:弁護士や支援団体に相談することで、適切な申請方法のアドバイスを受けられます。法テラスでは無料で法律相談ができます。
まとめ
生活保護の受給条件は、「資産の活用」「能力の活用」「扶養義務者への相談」「他の制度の活用」の4つです。
すべての条件を完璧に満たしていなくても、世帯の収入が最低生活費を下回っていれば受給できるケースは多くあります。特に「持ち家があるから無理」「働いているから無理」「親族に知られたくない」といった理由で諦めている方は、一度福祉事務所に相談する価値があります。
生活保護は国民の権利です。困ったときは遠慮せず、まずは相談してみましょう。
