デメリット
4. 自動車の保有が原則禁止

自動車は原則として保有が認められません。維持費(ガソリン代・保険料・税金・車検代)がかかるため、生活保護の趣旨にそぐわないと判断されるためです。

ただし、例外もあります。公共交通機関が乏しい地域で通勤や通院に不可欠な場合や、障害があって移動手段として必要な場合は、保有が認められるケースがあります。また、自営業の方で仕事に車が必須の場合も認められることがあります。

一律に「車=ダメ」ではないので、必要な方はケースワーカーに具体的な事情を説明してみてください。地方では車がないと日常生活が成り立たないケースも多く、近年は柔軟な対応が増えています。

デメリット
5. 親族への扶養照会が行われる

生活保護を申請すると、親・子・兄弟姉妹などの親族に対して「扶養照会」(援助が可能かどうかの問い合わせ)が行われます。「家族に生活保護を申請したことがバレる」ことを恐れて、申請をためらう方が非常に多いです。

ただし、重要なポイントがあります。DVや虐待の事情がある場合、20年以上音信不通の場合、70歳以上の高齢者の場合などは、照会が省略されます。2021年の運用改正で照会範囲は大幅に限定されました。また、親族が「援助できない」と回答しても、申請が却下されることはありません。

メリット・デメリット比較表

ここまでの内容を一覧表にまとめました。

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項目メリットデメリット
医療費全額無料(自己負担ゼロ)医療券が必要、病院の選択に制限あり
住居費家賃が住宅扶助でカバーされる上限額以内の物件に限定
教育費義務教育〜高校の費用をサポート
税金・保険料住民税・年金保険料・NHK等が免除年金保険料免除で将来の年金額が減少
就労支援資格取得費用の支援・就労サポート求職活動の義務あり(働ける場合)
資産最低限の生活は保障される預貯金・車・生命保険等に制限
プライバシーケースワーカー訪問・扶養照会
社会的側面セーフティネットとして安心感偏見・スティグマの問題
その他水道料金減免、介護費無料収入申告義務、外泊時の届出

まとめ

生活保護には「医療費無料」「住居費サポート」「教育費支援」「税金免除」「就労支援」という大きなメリットがあります。生活を立て直すための強力なサポート体制が整っています。

一方で、「資産の制限」「ケースワーカー訪問」「社会的偏見」「自動車保有制限」「扶養照会」といったデメリットもあります。

大切なのは、メリットとデメリットの両方を理解したうえで、自分にとって「受給した方が良いか」を冷静に判断することです。生活保護は恥ずかしいことではなく、困ったときに使うための国民の権利です。

「生活が本当に苦しい」と感じているなら、デメリットを恐れすぎずに、まずはお住まいの福祉事務所に相談してみてください。相談するだけなら何のリスクもありません。